私のきりえ考


  その1 [ りんごはりんご ]

        りんごという果物を知らない人はいない。味も、色も、そして形も共通概念となって持っている。
        きりえにおける、具象表現は、基本的にはこの共通性によって認識される。

    どちらがりんご?       

                                     

 しかし・・・・ こちらもりんご
    
つまり、切って表現することの
  第1は、見る人の合意の範囲内
 にあるという条件を満たさなけ
ればならないということにる。
しかし、これをどう破るかという
楽しさこそきりえ!


その2 [ 平らな面に梯子で登る ]

    ま 〜 だ だ よ 

   ヨイショッ

    人の、際限のないイマジネーションが
    不可能を可能にするという側面が、き
    りえ絵画においても、十分に存在する。

    私が、きりえはテクニックではなく想
    像力だというのは、こうした理由から
    である。


きりえは2度手間、3度手間で面倒という人もいるが、おそらくそれはきりえだけの話ではないと思う。

根気も多少必要かもしれないが、何処へいったって同じ。要は頭の中でどれだけ遊べるかというに尽きる。

その3 [ 的を射ぬく矢 ]

   
    ど う に で も 見 え る ?    

  だ円に棒?

 円も棒もひとまとまりにも見えるし、

 その気になれば円の後ろにも前にも、

 まぁ見ようによっては棒が円の中に

 あるようにも見えないことはない。

 つまり、どちらにしても「的を射ぬく」

 というイメージは小さい。

     

    

     的 を 射 ぬ く !

    そう言われればという程度では

   あるが、空間を置くことによって

   円と棒の異質な2つのそんざいが

   生まれてくる。それが、前後感

   (遠近)を感じさせ、前図以上に

   「的を射ぬく」というイメージに

   近づけさせるのだ。



    きりえもまた、描かないことによってかえって表現を広げるという要素がある。

あるもの全てを、秘術の限りを尽くして深切りする几帳面な人もいるが、 きりえはもっと気楽で、楽しい遊び心が必要なのだ。

その4 [ きりえデッサンの勧め ]

    きりえは創作。だからスケッチやデッサンがたいせつ。

    う〜ん、だったら、いっそのこと最初から切ってしまおうじゃないか。

    試しにやってみよう。〈 例:人物 〉

 
1,全体像をとらえ、粗切りする


 
2,影絵の要領で外郭を切る



3,体型に関わる部分から切る


 
4,細部を切る → 完成


   きりえの初心者には、「輪郭は最後に切る」ということになっているが、きりえの

   進歩のためと思って挑戦してほしい。デッサンの力がつくこと請け合い!?

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